<第3回>
真生(深田恭子)は二度目のHIV検査もクロだった。一方、ある女性の死からいつ死んでもいいと思う啓吾(金城武)だったが、真生からHIVに感染していると聞かされ、死に対し真正面に向き合うことになった。
イサム(加藤晴彦)に二度目もクロだったと知らせにいったことから、真生がHIVに感染していることを、イサムの今の恋人、香奈(田中有紀美)が知る。真生は自分がHIVに感染していることを知っても、変わらないイサムに心を和ませるのだった。
イサムに見せられたカヲル(仲間由紀恵)のファンクラブの会報で、真生は自分にHIVを移した男を見つけ、その男を探し始めた。しかし、男は仕事を辞め住所も移し、居所が分からない。
啓吾は、自分もHIVキャリアであるかもしれない、死に向き合った自分に、いらだちの日々を送っていた。街を歩き、ファンにぞんざいになってしまう啓吾。
真生が啓吾のマンションにやって来た。中をうかがっていると啓吾が帰ってきた。「検査受けた?」と聞く真生に、啓吾は「どっちでもいいだろう。人は死ぬ時が来たら死ぬんだ」と捨て鉢。そんな啓吾に「私はさ……、ムチャクチャ生きていたい。死にたくないっ!」。真生は真顔で言い放つのだった。
真生の誕生日が近付き、母の弥栄子(田中好子)は「本当に困ったことがあったらなんでも話して」と優しく言う。心をぐらつかせる真生だが、HIV感染については話せない。学校では、香奈が「真生 要注意!」とひろめ、真生はイジメに会う。独りぼっちの真生。そんな時、弥栄子からのバースデープレゼントを見て、真生は弥栄子に悩みを打ち明けようと、弥栄子の店に出向くと、弥栄子が不倫相手の浩之(竹下宏太郎)から、キスを受ける場面を目撃、ショックを受ける。
孤独感の中、ベッドに突っ伏した真生に啓吾からケータイに電話。「疲れちゃった」「仲間が欲しいよ」。初めて啓吾に弱音を吐く真生。そんな真生に啓吾は愛しさが込み上げてきた。 真生に対する学校でのイジメは続いている。全体から無視される真生。真生は心配する親友、麻美(矢沢心)にHIV感染を告白、麻美は呆然とするだけだった。
家庭でのバースデーパーティー。孤独感を深める真生は、家に入れず、いつの間にか、啓吾のマンションに来ていた。啓吾はいない。いつしか雨が降り出し、一人待つ、真生の前に啓吾。
啓吾のHIV検査はシロ。そのことを話そうとしない啓吾だが、真生は偶然知り「啓吾がシロでうれしい」と言葉を残し、夜の街にさまよい出ていくのだった。