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トヨタ流ーー自分を変える成功ノート [复制链接]

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离线waclj2006
 
只看楼主 倒序阅读 使用道具 楼主  发表于: 2008-11-14
           トヨタ流
       --自分を変える成功ノート
       カルマン社長  若松義人
入力理由:
  全世界はバブル経済環境を囲まれる現在に中国人をもっと強くなるため、外国の色んな良いところを学んで自分自身を変えるため、この本を連載の形で入力し始まります、読者皆の中にただ一人に役に立つと、私は成功です。
                    --------------waclj2006
正文:
                 前書き
  筆者は、トヨタ自動車で働いていた当時の師である大野耐一氏の教えをノートに記し、読み返すのを、今日でも習慣にしている。
  ノートにはトヨタ生産方式のノウハウが並んでいる。当時は、物づくりの手法として読んだのである。
  だが、年を経て、トヨタグループ以外で仕事をするようになって、「ああ、本当の意味はこうだったのか」と気付かされる事が増えてきた。
  「私も大野さんの本を年に何回かは読み返していますよ」と、筆者と同年代のトヨタマンも言う。かつて大野氏のもとで仕事をした事のある人の多くが、物づくりと共に人間形成や生きかたの面でも、強い影響を受けている。
  物づくりの現場は大きく変った。筆者のように今では自動車とは別の世界で生きている人間もたくさんいる。にもかかわらず、何かあるたびに「大野さんなら、こんなときどうしたかなあ」とかんがえることがよくあるし、ノートをじっと眺める事もしばしばた。
  物づくりを通じて筆者が身につけたトヨタ流のものの見方や考え方は、生産現場以外の場所で働く多くの人にとっても、人間形成や生き方のヒントとして有用であると気付くのである。
  「物を作る前に人間をつくれ」は、トヨタ創業以来の一貫した考え方だ。筆者を含む多くのトヨタマンは、物づくりを教わりながら、ものの見方や考え方、人生の基本的態度を叩き込まれた。だからこそ今日があるのだし、身につけたことが年を経た今でも充分に役立つのだろう。これがトヨタの強さを形成し、今もトヨタを動かす力になっている。
  いつの時代でも、人づくりの大切さは皆が認識している。しかし現代では、多くの企業や組織が、かつてのようにじっくりと時間をかけて人を育てなくなってきた。現代では、人づくりは「育てられる」よりも「自ら育つ」意味になっている。
  その「自分づくり」に、筆者が仕事を通じて身につけたことが何か参考になるのではないかと考えて、本書を執筆した。
  中には本書を読み、「自分には無理だよ」と感じる人がいるかもしれない。気にする事はない。
  例えば生産改革を望む企業に対し、筆者は「六十点取れればよい。まずやってみよう」と声をかけるようにしている。企業も人も変りはない。最初から百点満点を取る必要はないのだ。ぎりぎりの合格点であっても良いから、日々改善、日々実践にまず着手する事が大切だ。
  ごく当たり前のことを、何度も、角度を変えて繰り返していく。人生や仕事の知恵は、その中で身につくのである。
  やや泥臭く思えるかもしれない。しかし、本当のつよさ、深い知恵は、当たり前のことを当たり前に、徹底的に続ける事で自分の物になると思う。
  トヨタ流は、人の知恵を信じ、人の可能性を信じることで成り立っている。読者にも、自分の知恵の素晴らしさ、自分の可能性の大きさをぜひとも信じていただきたい。そうすることで人生はもっと豊かになるし、大きく成長する事が出来る。本書で、そのベースとなるものの見方や考え方を、しっかりと身につけて欲しい。
  かつてあるトヨタマンが、大野氏の関係を「師匠と弟子」と表現していた。彼の言いたかったのはこういうことだ。「上司と部下」は、会社の中だけの関係である。働く場所が変れば、関係も変ってしまう。それに対して「師匠と弟子」は、生涯続くものだ。仕事や利害を離れて、よりよい生き方の根本をいつまでも参照できるのは師なのである。
  本書から汲み取った知恵も、読者にとって、いつもでも参照できるものになれば幸いである。
                           二〇〇四年八月一〇日

                             カルマン株式会社
                                若松義人
离线waclj2006
只看该作者 沙发  发表于: 2008-11-14
一、「自分を見直す方法」としてのトヨタ流
 --「大きく考える力」をつけよう
 
自分を上手に抑えられると自分がもっと生かせる
  「予算が一桁多いね、ゼロを一つ取って考えてくれないか」
  ある車種のマイナーチェンジにあたって、原価を下げるプロジェクトリーダーをしていたトヨタマンAさんは、改善提案をするたびに、大野耐一氏からこういわれ続けた。大野氏は、最強の物づくり企業と言われるトヨタを支える「トヨタ生産方式」の生みの親であり、トヨタ自動車工業(現在のトヨタ自動車)副社長になった人である。
  何十年か前の当時でも、一車種のマイナーチェンジの設備投資には十億円近く掛かるのが常識だった。それを、大野氏はゼロを一つ取れ、つまり一億円以下で実行しろというのだ。何千万かでやれというのである。
  一見、ムチャのようだ。
  だが、これには大切な意味がある。トヨタ流は、「改善は、知恵とお金の総合である」と考えるからだ。
  改善を進めるトヨタ流のやり方は、こうだ。
  例えば原価低減という改善目的に対して、その手段や方法は非常に多い。まずは改善案を考えられる限り数多く挙げる。それらを総合的に一つ一つじっくり検討して、最善の策を選ぶ。この段階を大切にするのがトヨタ流だ。充分な検討を行わないまま改善を進める事はまずない。
  最善を選ばない改善は、とかく不徹底になりがちだからだ。原価低減が目標なのに、「お金をかけた改善」になることだってある。
  Aさんのケースでも、「十億円近く掛かるのが常識だ」と、お金をかけた設備投資を行ったとしたら、どうだろう。表面的には原価低減が出来たように見えたかもしれない。だが、よくよく検討したら、それほどのお金をかけなくとも同様の原価低減が可能だったという事になったのではないだろうか。作業手順を変えたり、既存の機械設備に手を加えたりする事で、驚くほどの原価低減が出来るのが改善の力なのだ。となれば、「常識的な金額はかかりましたが、原価低減を達成しました」という方法は、むしろ失敗という事になる。
  
离线waclj2006
只看该作者 板凳  发表于: 2008-11-15
  「知恵の出し方」を覚えよう
  そうした失敗をしないためには、「ゼロを一つとって考える」ことが極めて有効だ。「十億円かけていい」場合と、「数千万円で済ませなければならない」場合とでは、人間は、知恵の出し方がまるで違ってくる。
  人間は、知恵が出れば知恵に頼るが、知恵が出ないと安易にお金や人に頼りがちになる。
  だから大野氏は、Aさんに対してだけでなく、日常的にも多くの人に「桁が一つ多い」といっていた。
  やろうとすることに対して、「この機械を買えば出来る」「この人に頼めば出来る」は、トヨタでは通用しない。安易にお金を掛けたり、人に頼ったりするのは知恵のない証拠である。知恵を使うのが仕事であり、改善であるというのが大野氏の考え方だ。
  まずは、今ある機械に徹底的に改善を加える。作業のやり方を一から見直す。そうした工夫を重ねた上で、「もう新しい機械を買うしかない」「人に頼むしかない」となって初めて、例えば機械の購入が認められる。もちろんその機械も、カタログ通りに使っていては「知恵がない」と叱られる。ここでも、機械の使い方に知恵を出し、改善を行うのだ。
  こうした繰り返しによって、人間は、知恵を出す事を覚える。
  改善する力、知恵を出す力を身につけたいのなら、制約条件をつけるといい。例えば日々の当たり前の仕事を見直し、三時間を一時間半で出来ないかと考える。四人でやっている仕事が二人で出来ないかと工夫する。経費についても同様だ。
  もちろん、全ての時間、人数、経費が半減できるわけではないだろう。大切なのは、姿勢である。やる前から「無駄だ」とあきらめるのではなく、高い目標に向かって知恵を絞る。その姿勢が、「これが常識」
「これが限界」「これが慣習」と思っていたことを打破するのである。自分を変える力になるのだ。
  トヨタ流の「ゼロを一つ取れ」は、一見、目茶苦茶なターゲット設定に思える。しかし、よく考えると、厳しい制約条件をつけることで、より多くの、より高次元の改善案を引き出すきっかけになっている。
  自分を成長させるには、大きく考えることが必要だ。それは、大言壮語をすることでは必ずしもない。大きな制約条件をつけることで、知恵の出所が増えるという方法を覚えて欲しい。
  ノート
  「桁違い」の発想をするテクニック
  □ ゼロを一つとって制約条件を厳しくする
  □ 改善は知恵とお金の総合         ?制約が大きいから知恵が大きく出る
  □ お金や人に安易に頼ると知恵が出にくくなる
  「改善」の考え方
ステップ1
思いつく限りの改善案を上げてみよう
ステップ2
それぞれの案に制約 条件を付けてみる
A案          B案     C案     D案         E案   F案
↓           ↓       ↓      ↓          ↓    ↓
ゼロを一つとって見る  半分の人数で出来ないか  半分の時間で出来ないか □     □
↓           ↓       ↓      ↓          ↓    ↓
A案          B案     C案     D案         E案   F案
ステップ3
                      ↓
               コストや時間、効果の点で総合的に評価
                      ↓ 
                    最善の改善案
                      ↓
ステップ4
                    実行、評価
                 ↓          ↓
              結果は改善       結果は改悪
                         効果が期待より低い
ステップ5
                 ↓          ↓
              さらに改善        もう一度改善
离线waclj2006
只看该作者 地板  发表于: 2008-11-15
忙しさで人は成長しない?忙しさの改善が成長だ
  「トヨタには物を探している人がいない」
  トヨタ生産方式の導入を考えていた企業経営者B氏が、トヨタの工場を見学したとき、最初に感じたのは、このことだった。
  B氏は現場型の経営者だ。自分も長年、工場で働いてきた。それだけに、自社の仕事のやり方と、トヨタ流との違いに愕然とした。
  B氏の会社の仕事のやり方は、こうである。
  仕事の最初に、使う部材や部品を、倉庫などに取りに行く。倉庫に入り切らず、外にうず高く積まれていたりする部材や部品の山から、必要なものを探し出す。手前のものを脇に移して必要なものを取り出し、移したものを再び積み直す。長く保管されていたものは、錆や汚れを拭き取る。そうして用意した部材や部品を工場の中に運び込む。これで、やっと作業がスタートする。
  その後も、「あれはどこにいった」は続く。必要な工具や治具などを正確な位置に導く補助具)を探す事もあれば、部品の数の不足もしばしばおきる。
  作業後も同様だ。つくったものは倉庫にいったん保管するため、納品の際にはまた物の大移動が繰り返される。
  B氏は、それも仕事の一つと考えていた。物を探したり運んだりする事は、当たり前のことだったのだ。
  だが、トヨタ流は違った。「動き」と「働き」を分けて考えている。  
  例えば生産現場の作業者の作業は、細かく観察すると、「作業」と「無駄」に分かれる。さらに作業は、「正味作業」と「付随作業」二分ける事が出来る。
  「無駄」は、作業に全く必要ない動作だ。原価を高めるだけなので、すぐに省かなくてはならない。改善はまずここから進めていく。
  「作業」のうちの「付随作業」は、段取り替え、部品を取りにいく、包装を解くといった、付加価値のつかない作業をさす。本来は無駄なのだが、現在の作業条件ではやらなければならないものも多い。これを省くには、作業条件を改善する必要がある。
  「正味作業」は、付加価値を高める作業の事を言う。この正味作業の比率を高めることが、自己成長に重要である。
 
离线waclj2006
只看该作者 4楼 发表于: 2008-11-15
◆「動く」と「働く」とでは中身がまるで違う
  大野耐一氏は、「動きを働きにする」という言い方をよくしていた。
  作業者本人は忙しく働いているつもりでも、正味作業以外はただの「動き」であり、「働き」とは呼べない。B氏の会社で言えば、物を探したり、運んだりが「動き」である。整理整頓が行き届いた職場であれば、必要のない作業だ。
  もちろん社員たちは、何も遊んでいたわけではないだろう。よく動いてはいた。しかし、工程は、動きの割りに進まなかったのだから、「働き」をしてはいなかったことになる。
  B氏にとって、こうしたトヨタ流は新鮮だった。
  これまでも無駄を省くように心がけてきたつもりだった。だが、「正味作業以外は全て無駄」と考える事で、これまで見えなかった無駄が、いくらでも見えてきた。例えば不良品や手直しについても、従来は「物をつくっている以上は避けられない事」と考えていた。「そこに無駄が発生している」という感覚が薄れていた。「不良品や手直しは無駄である」と考えることによって初めて、無駄を省く改善に着手できるようになったのである。
  やたら忙しそうに動き回る人が、どこにでもいる。「忙しい」が口癖で、周りの人から「忙しそうですね」といわれると満足そうだ。
  本当に仕事をしているのだろうか。自己変革ができているのだろうか。目に見える忙しそうな動きだけで判断しないほうがいい。忙しさの一つ一つが価値ある「働き」なのか、単なる無駄な「動き」なのかを見極める必要がある。
  彼方自身はどうだろうか。
  「自分は一生懸命動き回っているからよく働いている」と考えてはいけない。動きの中身をきちんと分析するべきだ。無駄を省き、動きを働きに高める事で、真の能力を高める事が出来る。
  こんな例もある。トヨタ生産方式を実践しているある企業の話だ。その企業では、全ての作業を「お客様のためになっているか」という視点で評価している。生産部門に限らず、間接部門も含めてである。「お客様」には、顧客だけでなく、前工程に対する後工程も含むのだが、「お客様のためになっていないものは全て無駄」と考えて改善を行うのは、ユニークで効率的な方法だといえよう。

ノート
「見えない無駄」に足をとられるな
□ 「動き」と「働き」を分けて考える
□ 付随作業を減らせば正味作業は自然に増える  →無駄を減らせば力が増大する
□ 「忙しさ」に価値はない

無駄を省く
トヨタ流八つの無駄
  無駄の種類           無駄発見のための自問
不良?手直しの無駄          なぜ発生したか?再発防止はされていたか?
つくりすぎの無駄           なぜつくり溜めになるのか?歯止めは?
加工そのものの無駄         その仕事の目的は?
運搬の無駄             なぜ運ぶ?方法は?
在庫の無駄             なぜ在庫が必要か?
動作の無駄             なぜ持ち替える?
手持ちの無駄            なぜ手持ちをしているのか?
産業廃棄物の無駄          なぜ発生した?処理方法は?

★無駄を見つける目を養おう
 何気なくやっていることに「なぜ」を問いかけてみよう
 慣れた事の中にたくさんの「無駄」が隠れている。
 例えば
 1.そもそもこの仕事は何のために?
 2.そもそもこの仕事は誰の役に立っている?
 
 少しでも「無駄」を見つけたらすぐに改善案を
离线waclj2006
只看该作者 5楼 发表于: 2008-11-16
◆大きな希望を持ちたいなら?大きな危機感を持つことだ
  危機感を抱き方はさまざまだ。
  企業を見ても、トヨタのように一兆円を超える利益を上げながら、「まだまだ課題がたくさんある」と危機感を抱き続ける企業もある。多額の累損(赤字が資本金を少し食いつぶす状態)がありながら、「経営環境が良くなってきたから」と大きな投資に走る企業もある。
  後者のように、景気の好転をチャンスと捕らえる気持ちも、理解出来ないではない。だが、好景気が、自社の長年の懸案事項を解決してくれるわけではない。先送りした問題は、いつか再び表に出る。そして前よりも悪い状況になることが多い。その事は多くの人が分かっている。それでも問題を先送りしたがるのが人間だ。
  危機感の抱き方はさまざまだが、危機感を抱き続けるのは、とても難しい。
  筆者が、ある企業C社の生産改革に取り組んでいたときの話だ。
  C社自体の改革はかなり順調に進んでいたが、それでも解決できない問題があった。C社に部品や材料を供給してくれている協力会社の生産体制が、相変わらずの大量生産方式であることだ。トヨタ流の「必要なときに、必要なものを、必要なだけ」にはほど遠いものがあった。
  協力会社の事情に関係なくC社の都合を押し付ける事も出来る。だが、それでは協力会社にムチャを
言って利益を収奪する事になってしまい、トヨタ流とは相容れない。トヨタ流では、「前工程は神様、後工程はお客様」という。前工程にあたる協力会社は、自社に出来ない事をしてくれる神様である。無理を言うのではなく、共に強くなっていくことが大切だ。
  そこで協力会社と話し合い、定期的に改善の勉強会を開いて、時に筆者が改善支援に赴く事とした。
  最初は全ての会社と同じように接し、同じように改善支援を行った。ところが、しばらくすると改善の進み具合に大差がついてくるようになった。いくら支援しても、かれたやり方を変えようとしない会社もあれば、トップ自ら率先して改善に取り組み、大きく変っていく会社もあった。
  やがて筆者はC社を離れる事となり、協力会社の支援からも手を引いたが、何年後かに、当時の協力会社の一つを訪ねる縁があった。行って驚いた。その会社は、勉強会をきっかけに改善を続けていたのである。そして、トヨタ生産方式をベースにした自社流の物づくり方式を完全に身につけていた。物づくりには品質、納期、価格が求められるが、改善の結果、三点全てで同業他社のどこにも負けない力量を手にしていたのだ。
离线waclj2006
只看该作者 6楼 发表于: 2008-11-16
◆「到達」したらあとは下るしかない
  しかし、こうした会社や人は、案外と少ない。ほとんどの人は、改善に最初からそっぽを向くか、せっかくよいところまでいきながら、そこで満足してしまい、改善の手を緩めてしまうかのどちらかだ。
  特に生産改革の場合は、結果が出始めたときが分かれ道になる。
  無駄だらけのやり方にてを加えるのだから、一年で大きな効果が現れる。二年もするとかなりのものになる。多くの人はここで満足してしまう。そして元に戻ってしまうのだ。中には、よけいなことにあれこれ手に出す人もいる。そして前より悪い状況に追い込まれてしまう。
  改善を続けられる人と、止めてしまう人は、いったい何が違うのだろうか。
  改善をやり続けた会社の経営者は「未来への欲」をあげている。改善によって良い結果が出ても、「もっといい物づくりを」と考えて、改善の手を緩めない会社や人が伸び続けるというのだ。
  改善が及ばなかった昨日と比べて「ずいぶん良くなったなあ」と満足したら、改善は進まなくなってしまう。かくあるべき明日の理想を考えて「いつまでにやろう」と思っても、早々良い知恵が出るものではない。「今やっていることに、まだまだ改善の余地がある」という気持ちでいる事が、改善を続けるコツになる。
  トヨタ自動車最高顧問の豊田英二氏は、安住こそ大敵であると説いている。
  「今がピークと思ったら終わりだ。人間も企業も、前を向いて歩けなくなったときが終わりである」と。
  現状に満足する事なしに改善を続ける危機感。それこそが成長の糧である。
  
ノート
「小さくまとまる人」と「伸び続ける人」の分岐点
□「先送り」が問題を悪化させる
□「満足」が問題を見えなくする    →危機意識が高くなると成長の速度が上がる
□「明日」を考えず、「昨日」は忘れてしまう
离线waclj2006
只看该作者 7楼 发表于: 2008-11-17
「部分で済む」と思ったときに?「全体を直す」のが真の見直し
  改善には、部分改善と全体改善がある。
  部分改善とは、会社でいえば一工程、一つのライン、一つの機械に限った改善のことだ。個人なら、一つの能力、性格の一側面、一つ時間帯などに限定した改善といえよう。
  部分改善は、比較的簡単に出来る。その部分の能率がポンと上がったように見える。だが、それがくせものだ。個々の能率向上が、全体の能率アップに直結するとは限らないからである。
  会社で、前後の工程と関係なく、一工程の能率を上げたらどうなるか。つくりすぎの無駄を生じたり、前工程の生産が追いつかずに手待ちの無駄が増えたりする。個人でも同様のことがいえるだろう。
  だからトヨタ流は、全体改善を重視する。
  全体、全ライン、全工程それぞれのレベルで能率が上がり、その結果、全体の能率が向上してこそ、改善の意味があると考える。仕事は一気通貫でなければ駄目だと考えている。
  実際、物づくりを例にとっても、工場だけが努力してもコストはそう下がらない。設計から購買、生産、物流、販売、サービスに至る全ての部門がお客様のほうを向き、一気通貫で改善に取り組んで初めて、強い競争力が手に入る。
  ところが、組織の多くは、反対の方向へ進んでしまう。「自分だけ」「自分の部署さえ」意識が強すぎ、そのために、全体としての目標達成を妨げるというケースが少なくない。社内やグループの中で対立しているうちに他社に先を超されてしまい、その責任さえなすりあうという泥沼のようなケースもある。
  そうならないためには、会社であれば、「改善はお客様のためにある」という基本を常に念頭に置く事だ。
  もちろん自分の仕事の中だけでも、たくさんの無駄があり、改善の芽がある。これを放っておいていいわけではない。それだけに終始するなというのだ。もっとおおきな改善をしようということだ。そのためには、自分の前後の人たちの仕事をきちんと知ったうえで、お客様の本当のニーズを明確につかむ必要がある。
  個人でいえば、「何のために」という大目標をしっかりと定めることが大切だ。
  改善は部分ばかりに目を奪われては駄目である。寄り拾い視野に立つ事が、最善の改善策を得るコツである。
离线waclj2006
只看该作者 8楼 发表于: 2008-11-18
◆改善に「唯我独尊(ゆいがどくそん)」はない
  「これまでは、つくって納品したらそれで役目は尾張と考えていました。ですが、企業として本当の競争力をつけていくためには、お客様のところに商品を設置して無事テストを終えるまでを一気通貫で考えなければ駄目だと気付きました。」
  ある企業D社の経営者の話だ。
  D社は、あるグループの生産子会社として、親会社が企画した商品を生産し、販売会社に引き渡している。これまでは、販売会社が受注した商品を、いかに安く、いかにタイムリーにつくるかに注力してきた。豊田流の生産改革にも積極的に取り組み、他社に負けない「つくる力」をつけたと自負していた。だが、販売会社から聞いた悩みをきっかけに、より広い視点での改善の必要性を痛感するようになった。
  D社は、かなり大型の事務機器を生産している。納入先企業のビル事情によっては、エレベーターに積み込めなかったり、入口から入らない事もしばしばだ。そんなとき、販売会社は、完成品をバラして搬入した後、中で再度組み立てる作業を余儀なくされる。販売会社の社員は製造のプロではない。工場でなら六時間で組み立てられる商品も、販売会社の社員ではそれ以上に時間が掛かってしまう。何とか組み立てても、テストで上手く動かなかったりする。
  これではいくら工場が生産改革を進めて、いいものをより早く、よりやすく作ったとしても、意味が相殺されてしまう。搬入から設置までに多大な時間がかかるのは、無駄以外の何ものでもない。そんな無駄を放置したままでは、グループとしての競争力がアップするはずもない。
  販売会社の悩みを聞いて、D社は改善に着手した。販売会社と連携して、搬入経路や入口の大きさを事前に充分に確認する。そして、お客様の事情に応じた、搬入しやすい大きさに商品をユニッド化、現場で組み立てやすい形で納品する方法を模索した。これによって設置時間の大幅短縮が可能になるとともに、工場の作業からも、たくさんの無駄を省く事に成功した。
  個人の成長にとっても、非常に含蓄のある話ではないだろうか。
ノート
部分改善から全体改善に進もう
□個々の向上が全体を向上させるとは限らない。
□「自分さえ」意識が強すぎないか       →ビッグな目標とコンパクトな実行がリスクを最小にする。
□全体が伸びれば自分も成長する
离线waclj2006
只看该作者 9楼 发表于: 2008-11-19
  最初に可能性で判断しない?最初は必要性で判断しよう
  ベンチマーキングという言葉がある。「ベストに学ぶ改善手法」といった意味だ。よりよい例に穏健に学ぶのではなく、一気に最高峰を目標に定める。そのベストのやり方と自分のやり方を比較し、落差を埋めていく。
  スポーツの世界で、県予選突破を目標としていた間は県の古豪の壁を突破できなかったが、全国大会優勝を目標にチームづくりを行ったところ、古豪を破り、全国大会の上位に進出できたというようなケースもベンチマーキングだ。人の生き方にも、似た話はたくさんあるにちがいない。
  企業も同様である。企業規模が桁違いに大きな相手を目標に、追いつき、追い超えそうとした努力が大発展につながった会社が多い。
  ベンチマーキングを上手くつかうと、「大きく考える」ことと「一気通貫」とが、自然な形に融合していく。
  国内でそれなりのシェアを持っているメーカーE社の管理職氏が、こんな話をしていた。
  「社内だけを見ていたときは、前年比五パーセントとか十パーセントのコスト削減で満足していました。しかし、世界のトップ企業に目を向けるようになってからは、一気に半減とか十分の一を目指すようになりました」と。
  E社は数年前、存亡の危機に直面したことがある。売上規模は同業他社と遜色ないのだが、財務体質に問題があったのだ。低成長期を向かえ、売上が伸びなくなると、多額の有利子負債が重荷よんsつ。商品開発などでも遅れをとるようになってきた。
  危機を脱するために、E社は大胆な構造改革に乗り出した。同氏が所属する生産部門も、その対象となった。最大の問題は在庫の多さだ。同社の物づくりは、高度成長期そのままの見込み生産による大量生産方式だった。そのため、消費者のニーズの多様化に応えようとすればするほど大量の在庫を抱える悪循環に陥っていた。
  生産部門としても、てをこまぬいていたわけではない。「生産性前年比五パーセントアップ」とか「原価前年比五パーセントダウン」などと、それなりに生産改革に取り組んできた、世の中の変化が早すぎて、その程度の改善ではどうにもならないところまで来ていた。
  幸か不幸か、同業他社も似たような物づくり方式だったため、国内では何とか戦えてきた。しかし、世界を開いてとなると競争できるレベルにはない。まして企業存亡の危機を乗り越えるのは困難だ。
  そこで、社内に向きがちだった目を外に向ける事にした。それも国内の同業他社ではなく、一気に世界のトップレベル企業をベンチマーキングした。最高峰と自社を比較する事が、最良のやり方を学習するために必要だった。さらに、同じ業界のトップだけでなく、物づくりに関しては、最強の物づくり企業であるトヨタを意識する事にした。