あきんどは、平安中期の辞書『和名抄』に「商人」の意味として「あきひと」があり、『古今集』には「あきびと」の例が見られる。
「あきひと」「あきびと」が音変化して「あきゅうど」となり、「あきんど」となった語で、あきんどの「んど」は「人(ひと)」を意味する。
あきんどの「あき」は、動詞「商う(あきなう)」の「あき」。
「商う」の「あき」は、農民達が収穫物を売買したことから、収穫の季節となる「秋」を語源とする説が定説となっているが、物を買い求める意味の「購う・贖う(あがう・あがなう)」と同源とも考えられるため、正確な語源は未詳である。