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[台词脚本]『東京タワー』の翻訳(252) [复制链接]

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离线yamoli66
 

只看楼主 倒序阅读 使用道具 楼主  发表于: 2012-05-10

Ⅷ(29)
  いや、それが現実の話ではなくとも、オカンは意識の中で、東京タワーの展望台を、そのまた上空を、本当に何度も昇ったかもしれない。本当じゃないはずなのに、まるで本当の話のように耳に伝わった。
オカンはオトンの中の世界で、オカンの意識の宇宙で、そこに何度も昇って行ったかもしれない。ボクと一緒に行くと約束したその場所に。

鼻、口、尿道、呼吸器、もう数えきれないほどのカテーテルがオカンの身体から延びていた。溜まった胃液を外に吸い出すためのチューブは、看護婦の見よう見まねでなんとかボクでもそれを操(あやつ)って吸い取ることができるようになった。
腹水の溜まる速度が速くなり、カエルのような腹になっている。そのたび医師に針を刺してもらい、水抜きをした。
心電図はずっと枕の隣できちきちと働いている。
ミッチャンが病院に交渉(こうしょう)してくれたおかげで、個室料金が六人部屋と同じ類額になった。
撮影(さつえい)の仕事スタジオにいた時、プロデューサーが掛けてきて、すぐ病院に向かって下さいと言われた。病院に連絡するとジュースを気管に詰まらせて呼吸困難になったらしい。
急いで病院に戻った。なんとか持ち直したようで、薬を入れられて深々と眠っていた。
それから、オカンは液体を飲むということができなくなり、水分は氷をくちびるに当ててやるとか、水に浸したガーゼで口を拭くなどして、かろうじての水分を補給した。
オカンの痛みは断続的に続くようになった。かなりの量のモルヒネでも効きが弱くなってきている。身体はほとんど働かなくなっているのに全身から苦痛の様子が手に取るようにわかる。
「あつい……」「こおり……」「いたい……」
刻み出すような声でオカンは言った。ボクはそのたび、氷をくちびるにつけ、手足をおしぼりで拭き、身体をさすった。なんの意味があるのかわからないその行為だけをただ愚鈍(ぐどん)なまでに繰り返した。


哎,尽管那不是现实,母亲在那样的意识中说不定真的上过几次电视塔的展望台而且还升到天空了。虽然并没有真的那样,但简直就像真的事情那样传到了我的耳朵。
母亲在自己的世界里,在自己意识的宇宙中,也许已经登到了那里。也就是和我约定好的一起去的那个地方。

从母亲身体的鼻子、嘴、尿道、呼吸器等地方延伸出来的数不清的管子,把积留的胃液用管子吸到外面,在护士照看或不照看的状态下,我也逐渐能操作了。
腹水的积留速度在加快,就像青蛙的肚子那样。每当那个时候,医生就把针插进去,把水抽出来。
心电图仪一直放在脑部旁边准确无误地运行着。
经过ミッチャン和医院的交涉,独自一人病房的费用和六人病房的收费是相同的。
因为是摄影的事情,我在照相馆的时候,制作人刚刚赶到就告诉说:请快到医院。马上与医院一联系就知道,可能是因为果汁堵塞了气管,呼吸困难。
急忙回到医院。一切都恢复正常,用药后在深度睡眠中。
从这之后,母亲也不能喝流体了,把冰块放到嘴唇边上或用沾了水的纱布擦嘴,这样可以勉强补些水分。
母亲的疼痛断断续续。用量相当大的吗啡的作用也在变弱。身体几乎已经不能再动弹,但从全身传来的痛苦的样子,就像拿在手里那样看得很清楚。
“好热……,真凉……,好痛……”
母亲断续地发出这样的声音。每当这个时候,我就把冰放到唇边,用毛巾擦着手脚,抚摩着身体。虽然也不明白这能有什么意义,但是只是反复这样愚蠢的行动。
离线yamoli66

只看该作者 沙发  发表于: 2012-05-10
有那么多管子从身体中延伸出来,用于排泄和呼吸。
母亲已经完全处于昏迷状态了。