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[天声人语]2011年4月25日(月)付 [复制链接]

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离线萧夕雨
常笑的人运气不会太差O(∩_∩)O~
 

只看楼主 倒序阅读 使用道具 楼主  发表于: 2011-04-25
帝国ホテル自慢のステーキについて、総料理長だった村上信夫さんの至言がある。「おうちに持ち帰って食べてごらんなさい。味は四割落ちます」。放送作家はかま満緒(みつお)さんの著書で知った。名シェフなりの謙遜もあろうが、一流のおいしさは雰囲気や接遇にも支えられる▼「場と味」にまつわる洞察を、半年前にも聞いた。「体育館で吸い物を飲んでもうまくない」。都内で高級割烹(かっぽう)を営む神田裕行さんだ。かつお節や昆布の淡い味は、狭く静かな空間でこそという趣旨だった▼体育館でカップ麺をすする被災者の姿に、この言葉を思った。余震に揺れる照明の下で、寒風の中で、当座の命をつないだのはおにぎりや菓子パンだ。「味わう」以前の栄養補給である▼救援物資が届き、自衛隊や有志の炊き出しが始まると、食生活はいくらか豊かになった。善意の湯気が立つ豚汁、激励のスパイスが利いたカレーは人々を勇気づけている。とはいえ、避難所の13万人が待ちわびるのは内輪の食卓に違いない▼薄くても壁があり、メディアの目が届かない個室に、集まれるだけの家族がそろう。もはやかなわぬ家もあるけれど、卓上が母さん父さんの味ならうれしい。そんな当たり前のだんらんを許す仮設住宅を早く、と叫びたい▼どんな状況であれ、食は元気の源だろう。この災いで、ホテルや割烹にまねのできない場があると痛感した。いつものおかずを盛ったいつもの皿を、いつもの顔ぶれで囲む夕。いまや抱きしめたい平凡である。