论坛风格切换切换到宽版
  • 1085阅读
  • 0回复

[天声人语]2011年3月3日(木)付 [复制链接]

上一主题 下一主题
离线萧夕雨
常笑的人运气不会太差O(∩_∩)O~
 

只看楼主 倒序阅读 使用道具 楼主  发表于: 2011-03-03
空を舞う姿は優にして美。だが地上に降りればよたよた不細工なアホウドリを、フランスの詩人ボードレールは自らに重ねた。詩魂は天にはばたくが、俗にまみれた人界では何と生きづらいことか――と▼その名詩を、明治の文学者上田敏は〈波路遥けき徒然の慰草(なぐさめぐさ)と船人は、/八重の潮路の海鳥の沖の太夫を生擒(いけど)りぬ……〉と訳している。アホウドリの名は地上でたやすく捕まるためにつけられた。それを古名の「沖の太夫(オキノタユウ)」に改めようという意見を、東京の声欄で読んだ▼かつてはバカドリとも呼ばれたという。古くは海上に蚊柱ならぬ「鳥柱」が立つほど数がいた。だが明治半ば以降、羽毛を取るために乱獲され激減する。いったんは絶滅が報告された。思えばアホウもバカも、人間の愚行にこそあてはまる▼人間の怖さを、絶海の孤島に生きるこの鳥は知らなかったらしい。翼を広げれば2メートルを超える。風を得て何万キロを悠々と飛ぶ。「海の美女」とでもいった意味のオキノタユウの響きは、雄姿にふさわしく思われる▼その一方で、由来や当否はともかくアホウドリの名はなじみ深い。同じにはなるまいが、前に小欄で植物のヘクソカズラ(屁糞蔓)やオオイヌノフグリを「酷な名」と書いたら、思いのほか反論を頂戴(ちょうだい)した。だれも一家言をお持ちのようだった▼この鳥を研究する東邦大の長谷川博教授も改名を呼びかける。講演会などで由来を知ると、子供たちは悲しい顔になるそうだ。酷な名は悲史をとどめる名でもあろう。論議の輪が広がればいい。