【サンフランシスコ=八田亮一】米ソフト大手のピープルソフトは米IBMと企業向けソフトの開発・販売で提携した。今後5年間に総額10億ドル(約1100億円)を投じ、企業ごとに異なる業務内容や手順に適応したソフトを共同開発する。オラクルが敵対的買収を仕掛けるピープルは、買収戦の長期化で顧客離れが進んでいる。IBMとの提携を通じ、顧客をつなぎ留める考えだ。
21日にピープルのクレイグ・コンウェイ社長が講演で明らかにした。ピープルは人事管理や顧客管理など企業向けの応用ソフトで強みを持つ。IBMはこうした応用ソフトを基本ソフトの上で動かすのに必要な「ミドルウエア」に強みがある。両社の得意分野を組み合わせ、顧客企業の様々な要求に応える。
具体的には、ピープルは自社の応用ソフトにIBMのミドルウエアを組み合わせて販売。さらに、共同研究組織を発足させ、新しい企業向けソフトの開発に取り組む。