春間:もう だれだよ こうな朝早くから
はいはいはい 今開けるって
サンタ:あんた川越春間さん
春間:そーですけど
サンタ:やらやら、やっと見つかった
はい じゃ これ
ほら 受け取りにサインしな
春間:どころで あんた一体なんなんだ
サンタ:見れわからないだろう サンタ決まってんじゃ
春間:わからないよ けど あんたがサンタってことは これは
サンタ:クリスマスプレゼント決まったんだろう
春間:なんなんだ これ
サンタ:妹だよ あんたお願いしただろう
クリスマスプレゼントに妹がほしいって
春間:で 何年前の話だよ それで 俺が餓鬼時のことじゃないか
サンタ:まあ しょうがないだろう
ミニカーとか おもちゃロボットとか
簡単なものしとかないから 時間がかかちまったんだよ
春間:けど だからって いまになって もってこられてもう
サンタ:文句あんたら 神様にいいな こちさら 仕事かたしけだよう
とにかく クリスマスプレゼント確かにわたしたかな
春間:とうするんだよ これ 生きてるんだよなあ
春間:とりあえず なんか着てよ
ちょこ:でも 兄弟だと そんな気にならないんじゃ
春間:だから そうじゃなくて なんでもいいから とにかくそこに入って
る服着て
ちょこ:はーい
ちょこ:服 着たよ
春間:か 可愛い
ちょこ:どうしたの お兄ちゃん
春間:お兄ちゃん
ちょこ:お兄ちゃんって 呼んじゃだめ
春間:そ そんなことないけど
ちょこ:よっかた それじゃ お兄ちゃん 不束な妹ですが これから
よろしくお願いします
春間:いや こちらこそ もう ええと 腹へったから そろそろ
朝飯にしょうかな
ちょこ:だったら あたしが作るね
春間:いいよ そんなことをしなくて
ちょこ:でも そういうのは妹のするだってこれに書いてあるよ
春間:そうなんだ じゃ お願いしようがなあ
ちょこ:ええと まずは これをこうして じゃ
嘘 嘘 なんで どうしてこんなちゃうの
ちょこ:御免なさい
春間:いいって こういうのには向き不向きがあるから
とはいうものの ところで 君 名前は
ちょこ:まだないよ
春間:ない でも それだと 呼ぶとき困るなあ
ちょこ:だたら お兄ちゃんがつけて
春間:俺は
ちょこ:可愛いのにしてね
春間:可愛いの 可愛いのって どんな名前が可愛いだ
そだ ちょこなんてどうかなあ
ちょっこ:ちょこ
春間:君先から なにかにつけてアンチョコ見てるだろう
だから アンチョコのチョコを取って チョコ
ちょこ:チョコ チョコ それが私の名前
春間:だめかなあ
ちょこ:可愛くて とても素敵 気に入ってから それにする
春間:そ そう それじゃ チョコ 飯がすんだら 買い物に行こうか
ちょこ:買い物
春間:いつまでも俺の服着ているわけにもいかないだろう
それに ほら 下着とかいるだろうし
ちょこ:冷たい ね 見て見て お兄ちゃん すごいよ これ
春間:チョコ そんなことしてから 危ないぞ チョコ
大丈夫か
ちょこ:大丈夫
春間:はら これ着て それから これも
いいか 雪の日は転びやすいだから 気をつけて歩くんだぞ
ちょこ:はーい
綾乃:あら こんにちは
春間:どうも
綾乃:お出かけですか
春間:ええ ちょっと駅前まで
綾乃:あれ
春間:ああ この子は
ちょこ:あたしはチョコ お兄ちゃんの妹なの
綾乃:え さあ 川越さんの妹さんなのね
ちょこ:違うよ 川越さんじゃなくて お兄ちゃんの妹だよ
春間:綾乃さん
綾乃:はい
春間:あのですね なんというか その
綾乃:すみません 電話が
春間:はい それじゃ 俺達はこれで
春間:婦人服は三階か まだこっちだよな
ちょこ:お洋服がいっぱい
春間:すみません 持ち合わせが足りないんで
お金を下ろして来ていいんですか
春間:女の子の服って 高いんだ 貯めたバイト代で
パソコンとエアコン買おうと思ってなのにな でも まあ
いいっか
春間:買ったばかりの服 汚すんじゃないぞ
ちょこ:はーい
春間:妹っか
春間:ね ママ妹また生まれて来ないの
ママ:むん またみたいね
春間:いつになったら 生まれた来るの 明日 それとも 明後日
ママ:またまた 何ヶ月の先よ それにまた 妹とかどうか分からないし
春間:絶対妹だよ
ママ:どうしてそう思うの
春間:だって僕この前夢で見たんだもん 僕が妹と遊んでやってるとこ
ママ:夢で 妹と
春間:うん
ママ:それは誰
春間:妹
ママ:変な子ね また生まれでもいないうちから
春間:僕ね 妹ができたら 毎日遊んであげるんだ おやつも分けてあげるし
そんでいじめ子がきったら やっつけてやるの
ママ:ま 頼もしいお兄ちゃんね
ママ:ごめん 春間 妹だめになっちゃった それからね
お母さんも赤ちゃん作れなくなちゃった ごめんね 本当にごめんなさい
春間:神様 神様 神様 お願いします 早くママを元気にしてください
それから サンタさん ママの代わりに 僕に妹をください 大事にします
絶対 絶対大事にします
ちょこ:お兄ちゃん どうしたの
春間:いいや 何でもない もう食べちゃったのか
ちょこ:美味しかったよ
春間:じゃ そろそろ出ようか
春間:クリスマスプレゼントか こういうのをあげたら 綾乃さん喜んでくれるかな
春間:ちょっと 遅くなっちゃたけど これ綾乃さんクリスマスプレゼントです
綾乃:まあ 素敵
春間:でも どんな素敵なアクセサリも 綾乃さんあなたの美しさには敵えませんよ
綾乃:いやだ そんな
春間:なんでね もっとも 渡す勇気はまだないだけど
店員:恋人へのプレゼントですか
春間:いや その
店員:でしたらあちらへ お相手はおいくつぐらいの方でしょう 最近の流行ですとこちらやこちらなどか人気ですが
春間:あの それじゃ とりあえず それと それから そっちのを見せてもらえますか
店員:かしこりました こちらとこちらでございますね
店員:2065のお返しになります
春間:チョコ お待たせ
店員:あの そちらのお嬢様でしたら 少し前にエスカレタの方へ行かれましたが
春間:何処いっちまたんだ チョコの奴 まさか外へでちゃったんじゃないだろうな
ちょこ:あ お兄ちゃんいなくなっちゃった お兄ちゃん
春間:もう 何処いっちゃったんだよ
アナウンサー:お客様のお呼び出し申しあげます チョコちゃんのお兄様 妹がお待ちです これを聞きますたら 急マイクセーターまでいってください 操り返します チョコちゃんのお兄様
おばさん:ほら チョコちゃんキャンディを食べましょうか 泣かないで
春間:チョコ
ちょこ:お兄ちゃん お兄ちゃん
春間:何処行ってたんだよ 心配させあがた
春間:なぁ チョコ いつまでそうやってべそをかいてるつもりだ
ちょこ:だって だって もとっできたら お兄ちゃんがいなくなってで
春間:いなくなったのは そっちだろう
ちょこ:そしたら 急に 不安になって なんか すごく寂しくなって
春間:分かった 分かった ほら これやるから 泣きやんで
ちょこ:これを あたしに
春間:お兄ちゃんからのクリスマスプレゼントだ
ちょこ:お兄ちゃん
春間:何だ 何を
ちょこ:お兄ちゃんからプレゼントをもらったら 妹がありがとうのキスをするんじゃないの
春間:はぁ
ちょこ:これには そう書いたあったよ
春間:えぇ
ちょこ:だからこれでいいんでよね お兄ちゃん