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[天声人语]2011年3月28日(月)付 [复制链接]

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离线萧夕雨
常笑的人运气不会太差O(∩_∩)O~
 

只看楼主 倒序阅读 使用道具 楼主  发表于: 2011-03-28
テレビで連日流れるACジャパンの公共広告で、金子みすゞの詩をそらんじた方もおられよう。そのみすゞに「土」と題する作がある。〈こッつん、こッつん、/打(ぶ)たれる土は、/よい畠(はたけ)になって、よい麦生むよ。〉と始まる▼鍬(くわ)を振るう人間ではなく、打たれる土にまなざしを注いで詩人は優しい。春まき麦も含め、今は春耕(しゅんこう)の季節。米や、初夏から夏の野菜を植え付けるための土づくりだ。だが、よい田畑になれぬ悲しい土がある。鍬ならぬ原発の放射能に打たれた福島の土だ▼一部の土壌から高濃度で検出された。このため福島県は、県内の全農家に作付け延期を要請した。放射性物質の拡散を防ぐために、耕すこともできない。農家はいたたまれぬ思いだろう▼ちょうど今ごろ、福島市から望む吾妻小富士には「種まきウサギ」の雪形が現れる。昔から農事暦の目安とされてきた。会津地方には「種子(たね)おろす時節は野辺の花に聞け」などと記した農書が伝わる。だが今年の種が、母なる土に抱かれることは、ないのかも知れない▼農薬による環境破壊に警鐘を鳴らしたレイチェル・カーソンの「沈黙の春」が思い浮かぶ。「いままでにない新しい力――質の違う暴力で自然が破壊されていく」と恐れた人災の、もう一つの究極が放射能だった。その自然にはむろん人間自身も含まれる▼小さな種に詰まっている恵みを土、水、太陽との共同作業で取り出(いだ)すのが農業の神髄だろう。丹精した作物の出荷停止も含めて農家の落胆を思う。天地(あめつち)を脅かす、文明の不気味な綻(ほころ)びである。