yamoli66 |
2012-06-22 22:19 |
『東京タワー』の翻訳(281)
Ⅸ(26)
そして、オカンが決して口にすることのなかった話。それをボクはオトンから聞くことになる。 「どうして、別居することになったん?」 「あぁ……」 「女なん?」 「いや違う……。ばあちゃんなんや……」 「小倉のばあちゃん……?」 「ばあちゃんとオカンが合わんやった。いっつもばあさんが文句を言いよった。たまらんごとなったお母さんが小倉の家やのうで、お父さんとお母さんとオマエと三人で住めんのやろうかって言い出したんよ。お父さんもまだ若いでから気が短かったもんやけんのぉ。そんなん言うなら、オマエが出て行けって言うてしもうたんや……」 オトンはそのことに関しては忘れようがないらしく、まるで昨日の話をするような口ぶりで話した。 「でも……。オカンみたいに誰とでも仲良くできる人やのにから、なんでうまくいかんかったんやろうか……?」 溜息をつきながらオトンは言った。 「うちのばあさんは誰と合わんとよ……」 笹塚の引越しにボクは行かなかった。結局、オカンの死んだ直後、茶色のワンピースを取りに行ったのが最後、それから一度も行くことがなかった。もう、あの部屋を見るのがつらかったからだ。 えのもとやホセやbjたちがすべて梱包(こんぽう)してくれて、すべての準備を備えてくれた。 「テレビの部屋の本棚の上に、蒲団カバーが入ってた空き箱がある。ガムテープで留めてあって、のし紙にオカンがなんか書いてる箱、それだけ、なくなさいよう先に運んでくれるか?」 オカンの戒名を葬儀をしてくれた住職にお願いした。オカンもあの住職にお願いしなさいと言ったと思う。 オカンが生前、どういう人だったか話を聞かせて下さいと寺に呼ばれ、丁寧にメモを取りながら聞いてくれた。 金がなくて墓が買えないという話を率直にしたところ、その時が来るまで寺で毎日お経をあげて供養しますので安心して預けて下さいと言ってくれた。寺の奥さんも、いつでも会いにいらしてくださいと言った。 しかし、オトンは。 「戒名ちゅうもんわやなぁ。だいたい一文字何十万ちゅう世界よ。小倉当たりでは、まぁ百万からやな。そこから、どんだけ積んでいくかで戒名の長さが決まるたい」 「そんな金ないよ……」 「まぁ戒名ちゅうのはそういうもんよ」 オトンの言った通りだとすれば一文字くらいの戒名になってしまいそうな分しか包んでいない。仏教ちゅうのは平等の精神を説くもんと違うん? 「まぁ戒名ちゅうのはそういうもんよ」 而且这件事绝对不是从母亲的口中讲出来的事,都是从父亲那里听来的。 “那么,为什么要和母亲分居呢?” “这个……。” “是因为女的?” “不,不是这样……。是你奶奶的原因。” “是小仓的奶奶?” “奶奶和母亲合不来。你奶奶经常发牢骚。你妈妈实在承受不了就不在小仓家呆,说出妈妈、爸爸和你三人不能在一起住吗?那个时候爸爸还年轻气短,说了那些话后:那样的话你就出去得了。” 父亲并没有忘记那些事情,就像昨天刚发生的事情那样随口说了出来。 “可是,……,像母亲这样的人给谁都能合得来呀,那为什么不能好好过下去呢?” 稍微喘过气后父亲这样说: “家里的奶奶跟谁都合不来。” 我没有去参加笹塚搬家。母亲刚刚去世时,也只是去那里拿了一个茶色的连衣裙,那是最后一次,之后再一次也没有去。实在受不了再去看那里的房子了。 夏本、ホセ和BJ他们把所有的东西都打好包,准备好搬家。 “在电视房间的书架上,在被套里面有个空箱子。用胶带贴封着,在那签字纸上面母亲写有什么,是不是先把那一个箱子搬过来呀?” 从参加葬礼的住持那里询问了母亲的戒名,记得母亲也对那住持祈求过。 被叫到寺庙,住持认真地拿来笔记,问一问母亲在生前是个什么样的人。 住持就告诉说,母亲就直率地说因为没有钱就不买墓地,自那个时间之后每天在寺里都唱经、上供提前做些准备。那时还总和寺里的夫人见面。 但是,母亲却说: “戒名这个东西,大概一个字就要数十万。在小仓那里也就要百万元,所以根据你的积蓄来决定戒名的长短。” “没有那样的钱呀!” “那个戒名就是那么一个东西。” 如果就像母亲所说的那样的话,也只能是一个字那样的戒名了。佛教不就是说来倡导平等的精神吗? “那个戒名也就是那么一个东西吧。” |
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