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yamoli66 2012-05-27 20:55

『東京タワー』の翻訳(262)


Ⅸ(7)

ベランダからウサギのパンがこっちを見ていた。キャリーケースに入れて、ワンピースと一緒に病院へ戻った。
お気に入りのワンピースを着せられて目を閉じたままのオカンが霊安室に運ばれる。医師や看護婦、ボクとオトンとパンがオカンを囲んで簡単な儀式を受ける。
いつの間にか葬儀屋の人が駆けつけていてこちらの感情とは関係なく段取りだけが進む。霊安室のすぐ横にある扉にはワゴン車が付けてあり、オカンの遺体はそれに載せられた。葬儀屋が運転をして、助手席にボク、後部座席にオトンが乗った。
これから、中目黒の新居に一緒に帰る。人けのない通用口から車は発車し、それを見送りながら、もう二度と会うこともないだろうベテランの看護婦はあくびをしながら伸びをした。
「遠回りなんですけど、笹塚を通って中目黒に行ってもらえますか」
葬儀屋はわかりましたと言って進路を変更した。
"ずっと家に帰りたいって言いよかったろ。笹塚に寄ってもらうけん、見て行き"
高速道路を幡ヶ谷で降りて甲州街道沿い、雑居ビルの前に到着した。オカンとボクの家だ。
"オカン、帰って来たよ"
そして、路地裏に車を誘導して、オカンの好きだった遊歩(ゆうほ)道を徐行した。まだ、葉桜には少しだけ花びらが残っていて、薄桃色の絨毯を敷き詰めた遊歩道は、風が吹くたび、波飛沫のように花びらを吹き上げている。
「いい天気やのぉ。お母さんも喜びよるやろう……」
オトンは呟いた。
昨日まで、なんでもなかったその風景が今では、かけがえのない思い出の場所に映る。オカンの好きだった桜並木をスローモーションで車が通り過ぎてゆく。

「オカン、ここが新しい家よ……」
オカンと一緒に住むつもりで借りた家。オカンが喜ぶと思って借りたこの家。
オカンはその家の玄関を数時間前に初めて会った葬儀屋の人に担がれながら入って行った。
オカンの部屋。三階の和室に蒲団を敷いてオカンを横にすると身体にドライアイスを入れるので席を外してくださいと言われる。


在阳台上的兔子从那里朝他这里看着。把它放到盒子里和连衣裙一起带到病房。
给母亲穿上满意的连衣裙,把紧闭眼睛的母亲运到了太平间。医生、护士、我、父亲还有那兔子围着母亲举行了简单的仪式。
不知觉中殡仪馆人们陆续赶到,和这里的没有感情关系的程序按计划进行。紧挨着太平间的一个门口配有车,把母亲的遗体放在那车上。殡仪馆的人开车,我坐在副驾驶位置,父亲坐在后面的位置上。
然后一起回到中目黑的新房子家。从寂静的通用口发车,目送着这个行动的但也可能不再会见到的那些老练的护士打起哈欠伸了伸腰。
“也并不绕道,希望从塚那里过,然后我们再去中目黑。”
殡仪馆的人说听明白了,然后变更了路线。
“直接想回到家里也好。但曾经在塚住过,那就路过去看一看。”对母亲这样说着。
在从高速路的幡谷出口出来,沿着甲州街道,来到了杂居楼的前面。来到了母亲和我的家。
“母亲,我们回来了呀!”
把车引导到小胡同,徐行在母亲喜欢的散步道路上。而且在吐叶的樱树上还留有很少的花瓣,在铺有浅桃色的绒毯散步道上,当风吹来的时候,就像波涛飞沫那样把花瓣吹上来。
“真是好天气。你妈妈也非常喜欢的。”
父亲这样说着。
到昨天为止什么也没有的那样的风景却在今天反映到无可替代的场所。殡仪车缓慢地通过了母亲所喜欢的樱花树。

“母亲,这里是新家。”
这是计划和母亲一起居住的租赁的房子,是因为母亲喜欢才租赁了这个房子。
在数小时前初次认识的殡仪馆的人抬着母亲让母亲进了那个家的大门。
母亲的房间是三楼日式的房子。在那里铺好被子,把母亲放平,在身体里放有干冰,把席放到外边。

yamoli66 2012-05-27 20:56
母亲去世,把母亲的遗体送回新家。让母亲也体味一下新家的感觉。


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