yamoli66 |
2012-04-20 19:06 |
『東京タワー』の翻訳(243)
Ⅷ(20)
オカンの好きだった相田みつをの詩。オカンの憧(あこが)れる人物だったのだろうか。六十九歳のオカンのなりたい、人の姿だったのだろうか。 でも、少なくともボクにとってのオカンはこの詩のとおり、ただいるだけでボクに明かりを照らし、安らぎを与えてくれる人だった。 そして、オカンは今、もしかしたらあと数日で死んでしまうのかもしれないのに、まだなにかになろうと頑張っているのだろうか。 病状はしばらく小康状態が続き、また見舞い客と元気に喋れるような日が増えた。固形物はほとんど食べることができなくなったが、少し前よりは調子が良さそうだった。 そんな時、オトンの妹の敦子姉ちゃんが夫婦でお見舞いに来てくれたという。その娘の博子は今、ボクの事務所で働いている。 オカンが中川家に嫁(とつ)いだ時、まだ敦子姉ちゃんは独身で同居していた。小倉の家では二階の四部屋を学生に下宿させていて、敦子姉ちゃんはそこに下宿していた学生のひとりと、その先、結婚することになる。その学生が、博子のお父さんになる。 这是母亲所喜爱的相田的诗。他是母亲所憧憬的人物。六十九岁的母亲想变成那样理想的人。 也许对我来讲,我的母亲就像诗所描述的人那样,只要存在就给予我光明,就给予我安乐。 也许,母亲再过几天就会死去,但母亲还在想着什么,正在不停地努力着。 病况不久好转起来,和来探视的人唠叨健康的日子在增加。固态形状的物品是不能吃了,但毕竟比以前的状况变好了。 在那个时候,父亲的妹妹敦子夫妇来探视。其姑娘博子正在我的事务所工作。 母亲嫁到中川家的时候,敦子他们两口子都还是独身但同居着。小仓家的二楼的四个房间租给了学生,敦子和在那里租住的学生其中之一,首先结婚了,那位学生当然成为博子的父亲。
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