特集:上海新地下鉄
万博会場に直結する上海地下鉄8号線
上海地下鉄路線図
上海で初めて万博会場を直結する地下鉄として開通するのが地下鉄8号線だ。ラインカラーは青色で、楊浦区から、虹口区、閘北区、黄浦区、盧湾区を経由して浦東新区を結ぶ。全長21.8キロで、途中21カ所の駅が設置された。全線を乗り通した所要時間は45分ほど。
●万博会場を結ぶ重要なアクセス
地下鉄8号線の重要な任務は、万博会場を結ぶアクセスルートだ。現在の浦東側の終点である耀華路駅は、万博会場のメインゲートに直結する。そのため、駅のデザインも中国的要素を取り入れた美しい仕上がりになっている。ただし、万博工事の関係で、浦東新区の周家渡駅は当分閉鎖される。
耀華路駅前はこの通りまだ工事現場
中国結びをモチーフにした耀華路駅コンコース
さらに、上海市の商業エリアでもある四川北路・西蔵路・淮海路・南京路を横切る。なにより、楊浦区には市中心部をダイレクトに結ぶ地下鉄がなく、住民がバスに頼るしかなかった。そのため、楊浦区市民にとっては期待が大きい。
地下鉄8号線を使うと、楊浦区から人民広場まで25分程度で結ばれる。1日の利用客は49.3万人と見込まれている。楊浦区では、居住区の下を走るため、線路の防音には特に気を遣っているという。また、庶民的な下町が続く老西門エリアにも駅ができたことは特筆に値する。
地下鉄4号線と連絡する西蔵南路駅は、乗り換えが非常に良くできていて、4号線のホームから上にあがるとすぐに8号線に乗り換えが可能だ。
地下鉄8号線大世界駅は淮海路や上海音楽廳などにも歩いていける距離に位置する
●小型のC型列車を採用
こちらも、5号線、6号線と同じC型列車が採