■■第2回 牛街から菜市口へ-祈りの街■■
北京に住んでいる人なら牛街(ニウジエ)の話は聞いたことがある人が多いでしょう。でも実際に行ったことのある人は少ないのではないでしょうか。牛街は回族が多く住むイスラム人街です。今は再開発で高層アパートが立ち並んでいますが、以前は雑然としたエキゾチックな香りのする胡同だったそうです。
牛街は北京で一番古いイスラム街で1000年の歴史がありますが、有名なのは元の時代、フビライ・ハーンが今の北京に大元遷都を行ったとき、大都(元の都)の南西部のはずれである牛街に、南宋制圧で西方から連れてきた兵士を住まわせた話。今もその兵士の末裔が住んでいるとのことです。
街のシンボルは牛街礼拝寺。イスラム教のモスクで、996年建立。10元で参観することができます。男性も女性もあまり肌を露出しない服で参拝しましょう(入り口でズボンやスカーフを貸してもらえます)。
礼拝堂は男性と女性で別れています。男性の礼拝を境内の庭で拝見しました。モスクの前に緑のカーペットが敷かれ、中に入りきれない信者は外でお祈りをします。自分のカーペットでお祈りの場所を確保する人も。今の中国や世界状況の講座の後、コーランが流れ、わずかな静寂。お祈りが始まりました。正座した男たちが一斉に立ったり、膝間づいたり。回りで見ている人も神聖な空気を感じ取ることができます。
礼拝寺を出て裏手に回ると、昔の街を髣髴させるような小さなお店が並んでいます。小吃店では包子や揚げパンなどが売られていて、3つ買っても1元半!いろんな種類があるので、選ぶのに迷ってしまいます。付近のレストランではお馴染み羊肉串やナン、西安名物の羊肉泡[食莫]を食べることもできます。豚肉はまず有

