1999年より上海で爆発的に普及した上海公共交通カードは、今では市民の生活に欠かせないカードになっている。ICカードなので、かばんからカードを出さなくても、端末にかざすだけで読み取ってくれる。さらに、タクシーからバス、地下鉄、フェリーまで上海市内の主要な交通がほぼすべて網羅されており、利便性はかなり高い。上海市内だけでなく、無錫・蘇州に加えて杭州の大衆タクシー、崇明島の大衆タクシーでも使えるようになった。最近、腕時計型の交通カードも登場して話題を呼んでいる。またインターネットで事前に申請すると、利用額にあわせてポイントがたまる制度もあり、マクドナルドやC-Storeなどのコンビニで商品と交換される。
カードの購入方法
地下鉄の駅で購入するのが便利。コンビニや銀行などにも置かれていることもあるが、品切れの場合も少なくない。「上海公共交通 銷售処」の看板が目印。一般のカードなら30元のデポジットがとられる。これはカードに破損等がなければ返却される。
入金方法
地下鉄の駅、コンビニエンスストアでチャージできる。コンビニの場合、「上海公共交通 銷售処」の看板があっても入金できないところが多いので、駅でチャージするのが確実。最近では、徐家匯駅など大きな駅で、自動的にチャージできる機器が増えてきた。しかし、領収書の発行は、別途係員に頼まなければならない。
入金は10元単位で、最高1000元まで。一回入金したら2年間は有効で、2年を超えてカードを使わなければロックされるので、窓口で無料の手続きが必要。
地下鉄に乗る地下鉄の利用者が急増し、券売機にはいつも長蛇の列。そんなときにカードは威力を発揮する。地下鉄では、日本と同じように改札機の上部にカードをかざす緑色のセンサーが取り付けられている。ここにカードをかざすと、「ピッ」と音がなり、ゲートが回る仕組み。このときに残高が示されるので、確認しよう。改札を出る場合も同じ。現在、地下鉄1号線から5号線のすべての路線でカードが使えるようになっている。
地下鉄利用客が多いときは、あせらずに、前の人がゲートを越えてからカードをかざすとエラーが出にくい。
ディスカウント制度2005年9月に、上海地下鉄で開業以来始めての料金改定が行われた。実質の値上げであるが、利用者の負担を軽くするために、ディスカウント制度が導入された。2005年11月から地下鉄1号線、2号線、3号線の自動改札機システムが更新されるのを受けて、共通交通カードによる地下鉄利用者に対して、運賃割引制度が導入される。 この制度は、1ヶ月以内に70元以上地下鉄を利用した場合、その月で70元を超えた分に関しては運賃が1割引になるというもの。この制度を適用するために、カードの更新や登録などの必要は無く、従来のカードでそのまま使用が可能だ。
バスに乗る現在、上海市内で走るバスのほとんどがワンマンになってきている。そのため、つり銭がもらえないときに、カードでの精算は威力を発揮する。ワンマンバスの場合は、前乗り・中降りが原則。車掌が乗っている場合は、真ん中のドアに機械がついている場合もある。現在、市内中心部のバスでは、一律料金でない路線でも、車掌が端末を持っており、カードで精算が可能になった。
乗車の際は、入り口そばにある緑色の機器にカードをかざすと「ピッ」と音が鳴って、残額が表示される。降車の際は、そのまま下車すればよい。
タクシーに乗る上海市内を走るタクシーには原則すべて機器が装備さ

