上海で最近急速に発展してきているの地下鉄。中国語では「地鉄」もしくは「軌道交通」と総称している。上海の地下鉄の歴史は浅く、一番古い地下鉄1号線でも開通したのは1995年4月、現在は1号線から5号線まで5本の路線が開通しており、上海市内を東西と南北の十字状に結ぶほか、外側を環状する路線も急ピッチで建設が進む。しかし朝夕のラッシュはかなりのもので、相当の覚悟が必要。車両はドイツ製、フランス製の2種類があり、6両編成の大型車両が使われている。今、上海市内は地下鉄工事が絶え間ない。2010年の上海万博までに総延長200キロの一大ネットワークが完成する。市内だけでなく上海市郊外からのアクセスも格段に改善されることになる。
1号線
上海で最も歴史が古い路線で、市街を南北に結ぶ大動脈。主なルートは、上海のベッドタウンとして目覚ましい発展を遂げている莘庄、上海南部の大型交通ターミナルとして建設が進む上海南駅では3号線と乗換えが可能になった。ターミナルは姿を現しており、杭州方面との鉄道線との乗換えも時間の問題だ。スポーツ以外にもライブなどが多い上海体育場、最近急速に発展してきた徐家匯を経由して、上海有数のショッピング街である淮海路の下を通り、2号線とのジャンクション人民広場から、中国各地を結ぶ鉄道と連絡する上海火車駅に達する。さらに北へ延長され、雑技場のある上海馬戯城、宝山区の共富新村まで延びる。延長区間は2階建て構造の高架橋を走る。列車不足のため、上海火車駅から北側の区間は本数も少なく、上海火車駅と莘庄の間を区間運転している列車が多い。ラッシュ時間はほぼ3分間隔で運転されている。全長約32キロで全32駅、所用時間は40分ほど。一部地上区間もあり、車窓を楽しむこともできる。列車は赤色の帯。
2号線
今のところ浦東と浦西を結ぶ唯一の地下鉄だ。2000年6月に開通した。2007年までに西へ延長され虹橋空港や虹橋開発区へのアクセスとしての東西連絡の役割を担う。現在は地下鉄3号線との乗換えが出来る中山公園を出発し、航空機の搭乗手続きができるCATがある静安寺を経由して、南京西路の下を通って人民広場で1号線と連絡する。その後、バンドが近い河南中路、東方明珠テレビ塔や金融街のある陸家嘴を経由したあと、世紀大道の下を通って、世紀公園、磁浮列車（リニア）の起点である龍陽路、そしてハイテク企業の集まる終着の張江高科駅に着く。総延長は19キロで、合計13駅。列車は緑色の帯がついているものが多い。ラッシュ時間帯は4分間隔。朝夕は黄浦江を越える区間ではかなりの混雑になることが多い。張江ハイテクパークへの通勤ラッシュは年々ひどくなってきている。ラインカラーは緑。
3号線
明珠線とも呼ばれたこともあるが、今では3号線という呼び方が一般的。市街地に走っていた鉄道路線を廃線にして、その跡地に高架橋を建てた路線で、ほぼ全線が高架になっている。2000年12月開通で、上海市の南北を西側に弧線を描いて結ぶ。始発の上海南駅は再開発が盛んなところの一つで、地下鉄1号線と連絡。漕渓路では上海体育場の独特の雄姿を見ながら、虹橋路、延安路、中山公園と続く。中山公園では地下鉄2号線と連絡する。その後、上海のひしめくような旧市街地から東方明珠テレビ塔を遠くに見ながら上海火車駅で地下鉄1号線と連絡。ここの連絡は結構歩か