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主题:[原创]未来日記
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「囲城」-銭鐘書

浅く広く本を読んでいた昔と違って、最近は好きな作家の好きな本だけを手元に集めて、繰り返し読むようになりました。だから話題の本や文学賞受賞作などあまり知らないので、人と共感できる部分はかなり少なくなって、ついていけないなと思うときもありました。 中国の小説に古い一冊があります。漢文学者で小説家の銭鐘書の「囲城」、これが好きで好きでたまりません。日本の岩波文庫からも「結婚狂想曲」というタイトルで出版されているらしいですが、残念ながらまだ目にしたことありません。素晴らしい原文を読んでしまっているので、日本語の勉強という意味ならまだしも、ただ小説を堪能するだけが目的なら訳文をとても読む気になりません。 ドラマ化にもされたほど有名な作品なので、紹介するまでもないかもしれませんが、ざっと説明すると、20世紀の30年代から40年代にかけた戦乱の中に、海外留学を終えて帰国した若いインテリたちの仕事や結婚をめぐって繰り広げられるヒューマンドラマです。結婚というものは結局「囲城」のようなもので、外にいる人は中に入りたいのに、中にいる人は外に飛び出したいと、作者が言いたかったのではないかというのは評論家たちのもっぱらのコメントですが、個人的には作者にこの小説を書かせた趣旨は決してそれだけではないと思っています。 中国人なら大抵知っている作品ですが、興味ある日本人の方は、もしまだ未読なら是非お勧めします。がっかりさせません。 次は以前友人にこの本の話をした時の記録です。改めて書くのもちょっと億劫でしたので、引っ張り出してきました。 「囲城」、よかったでしょ!前世紀の四十年代に書かれたそうですが、ほんとに今読んでも古臭さや泥臭さをまったく感じないハイカラな小説ですね。銭鐘書ほどの学識や才能、センスを備え持つ人はもう今後しばらく、少なくても百年ぐらいは現われないのではないかしら。 第一、小説家としての実力だけでもものすごいですね。楊絳さん(銭夫人、翻訳家、小説家、エッセイスト)は「zizhu積累」と表現したように、執筆はかなり大変な作業だったのでしょうが、しかしこんなにも軽やかに流れるように楽しく読ませてくれる文章にはその苦労のかけらも見られないですね。文体やユーモアのセンスでは彼の右に出る人はいないと思いますよね。かなり中国人離れしているから、戦後の共産党中国で教育を受けた小説家にはとても真似できないことでしょう。  あまりにも面白くて、笑って笑って笑い転げて、電車に乗るときもとうとう取り出して読み返してはくすくすとまた一人で笑ってしまった経験は過去に二回持っていますが、それは銭鐘書と王小波の本でした。 ともすると、悲劇になってしまいそうな重苦しい話題を、如何に茶化しながらさりげなく啓示するか、如何に読み手の立場に立って書くかを真剣に考えた作家は個人的には銭鐘書と王小波の二人くらいではないかと思います。笑ってから考えたり、泣いたりするところでは、二人は共通しているようです。 小説は面白くなければなりません。シンプルで当たり前ですけど、読む側にとっては一番の原点で大事なことですよね。「囲城」を読むと、いい話なのに面白くないものを読むことを今まで実に沢山強いられてきたことに気づかされます。  人間観察力もすごいです。人間の醜いところ、日に当らない部分もすべて見抜いて、容赦なく暴くのは恐ろしいくらい見事ですよね。なんだか、彼の目に入ったらみんな裸にされるのではないかという怖さと、おお、いるいる!こういう人、たしかにいる!という小気味よさが入り混じって、

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