上海地下鉄3号線、北部延長線が開通
フランス譲りのデザインが特徴の地下鉄3号線。ラインカラーは黄色です
3号線も長くなりました
2006年12月18日、宝山エリアと市中心部を結ぶ地下鉄3号線の江湾鎮から北側の延長線が開通した。これで、地下鉄3号線は全長40.3キロ、駅数29箇所の上海で最も長くて、駅数の多い路線となった。平均の駅間距離は1.5キロとなっている。駅は宝山区の友誼路駅までは高架で終点の鉄力路と江楊北路駅はそれぞれ地下と地上駅となった。殆どの区間を逸仙路高架道路と平行して走る高架ルートをとる。また、ラッシュが極限状態となっている地下鉄1号線のバイパス的役目も期待されているのだ。上海宝山区エリアには、あの『大地の子』(山崎豊子著)でモデルとなった宝山製鉄所がある。長年、宝山エリアには十分な交通手段がなく、通勤には路線バスがその役割を果たしていた。製鉄所やその関連企業に勤める人たちの約半分は市中心部から通勤しており、その交通アクセスは大きなネックとなっていた。終点の江楊北路駅が、宝山製鉄所があるエリアだ。
さらに、宝山区の宝楊路港(地下鉄3号線宝楊路駅)、呉淞路港(地下鉄3号線淞濱路駅)は、崇明島や長興島、さらに浙江省舟山諸島への重要なアクセスとなっており、今回の3号線の開通で、市中心部から港までの交通の便もかなり改善されることが期待されている。
地鉄運営公司では、3号線開通当初の利用見込みは1日のべ7.4万人と予想している。これまでに先行開通した3号線の区間では、1日のべ30万人の利用客があり、朝のラッシュ時の1時間あたりの利用客は1.92万人に達しており、上海の交通の大動脈となっている。
◆さらに複雑となった運転体系◆さらに複雑となった運転体系◆
地下鉄3号線には、6両編成の列車が28編成所属しており、平日は24編成が運用につく。地下鉄3号線は黄色の帯、地下鉄4号線は紫の帯で区別される。 地下鉄3号線が延長されたことにより、3号線では全線を通しで運転する車両と、区間運転する車両に分類される。上海南駅から宝山区の終点江楊北路駅まで運転される列車は、最短で16.5分間隔となる。一方で、区間運転となる上海南駅から長江南路駅までの列車は、最短で5.5分間隔運転。また、宝山路駅から虹橋路駅までの区間では、地下鉄4号線と線路を共有しているため、この区間での最短運転間隔は2.75分となる。というわけで、今まで江湾鎮駅だけが終点だった地下鉄3号線の列車は、それぞれ長江南路駅と江楊北路駅の2箇所に変更された。
◆駅にトイレが設置された!◆駅にトイレが設置された!◆
日本の地下鉄なら、改札口に入ってもトイレが容易に探すことができたが、上海では、諸事情から長い間設置されてこなかった。公衆トイ

